舞台 刀剣乱舞 悲伝 結いの目の不如帰

刀ステシリーズの集大成。


7/29、大千穐楽を迎えました。
キャストの皆さん、スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした!

私は日本青年館ホールで1回、そして大千穐楽を映画館のライブビューイングで観劇させていただきました。

今回は大阪の地震に西日本の豪雨、大千穐楽の日は台風と天災に見舞われることの多かった中、無事に終えられたことが何より。






いやー、しんどいの極みだね


もはや圧倒されすぎて涙引っ込む(笑)



さて、以下はネタバレを含みますので、見たくないよ!って人はそっと閉じてくださいね!

そして刀剣乱舞や舞台 刀剣乱舞をまったく知らないという人には本当に優しくない文章なのでこれもまたすみません(笑)







今回のお話は、これまでのシリーズで張られていた伏線が繋がって1つの終着点に辿り着くような物語でした。

そして、織田・伊達・黒田と続いてきた物語。今回は足利にまつわるお話。


原作ゲームに登場する三日月宗近と刀ステに出てくる三日月宗近って結構違うし、なんだったら初演の時と全然キャラ作りが変わっていたんですね。

物語の中でも気になる発言が多かった。

そんな三日月が実は円環の中に捕らわれ、一人で同じ歴史を繰り返していたという衝撃の事実が判明しました。

そして歴史を繰り返すことで、三日月は歴史という糸の結いの目になり敵に居場所を教えてしまう存在になったと…。


正直、色々考察すると「三日月って結局どういう存在なの?」「あのラストでどうなったの?」「他のシリーズ作品との関係性は?」とか、すごくロジカルな感想になってしまうし、私はそういう文章を書くのが苦手なので(笑)

考察については本当に色んな方が詳しく書いてくださってるのでぜひそちらをご参照ください!


ただ私が観た時に思ったのはなによりも「今回の三日月はシリーズの中でも一番三日月の本音が見えたのかなぁ」ということでした。

まんばちゃんとの一騎討ちの時に叫んでたのもそうだけど、元主である義輝の最期の時に自分が使われなかった=守れなかったことを悔いていたこと、刀としての正直な気持ちなのかもなぁ。

これまでも元主と相対して葛藤を続けてきた仲間の刀剣たちを冷静に見守っていたし、戦闘でも感情を露わにするような戦い方をしてこなかった三日月が、あれだけの感情を爆発させたのを見て「あ、ちゃんと三日月さんも秘めてた想いがあるんだ」とちょっと安心するくらいでした。

どんな結末になろうとも、そこは私が「三日月さん、やっと荷物おろせたね、よかったね」と思えたところでした。


そして今回の悲伝は、「刀とはなんぞや」「歴史とはなんぞや」という刀剣乱舞という作品の根幹に触れるようなお話だったのかなと思いました。
あと、シリーズを通してみると「生きるとは」「死ぬとは」「己の存在とは」ってテーマもあるのかな。

人も刀も「己の存在」というものをずっと探し続けているんだなぁと。

ここらへんは全編振り返って自分の中で落とし込めたら改めて書きたいです。

(虚伝から悲伝まで全部通すと多分丸1日を使うことになるけど 笑)


あとね!!これだけは言わせて!!!

みんなキャラそのものだったんだけど玉ちゃんの小烏丸が本当に小烏丸で!!!!

あぁ、本当に今回のお話に小烏丸がいてくれて良かったし、それを玉ちゃんがやってくれて良かったなぁと心の底から思いました。

あとひたすら鶯丸が可愛くて、終演後に友人に「やばいうぐちゃん可愛んだけどやばい」と送り続けた(笑)




そんなことを言いつつ実は、エンディングで虚伝のオープニング曲だった「勝ち鬨の歌」が流れた時に、本編よりもなぜだか目頭にきてしまってボロボロになりながらスタオベしたのがこの私です(笑)

初演をシアター1010で見た時のことがバッとフラッシュバックして、「あぁ、あれから約2年が経ったんだなぁ」と感慨深くなっちゃいました。

あの時は友達に付き添って行っただけでこんなハマるとは思わなかったし、こうして演劇の世界に戻るとも思ってなくて。
刀ステは私を舞台の世界に戻してくれたという意味でも本当に思い入れの強い作品です。



私は高校時代に演劇部に所属していて、将来の夢も声優で、卒業しても何かしらのかたちでお芝居は続けたいと思っていました。

でも実際にお芝居をやってると、ダメ出しばかりで上手くいかなくて周りの熱量についていけなくて、悔しかったし自分には才能がないんだと、そう思うようになっていました。

それで引退してからも、本当に少しだけしかお芝居は観に行かなかったんです。

(まぁ、現役時代も他の人の芝居を観て研究したりしなかった今思うと大馬鹿野郎なんですけど 笑)


本当は大学で養成所に通おうとか、演劇サークル入ろうとか色々考えてたんですけど、就職のこととかその時のバイトと大学の勉強のこととか考えて結局関わらずじまいで。

お芝居見続けてたら、そこに立てない自分がいるのがもどかしくて悔しくて仕方なくなっちゃうから舞台自体から遠ざかってたんですね。


あと2.5次元に関してはもともと原作やアニメのキャラクターが一番だったので、3次元の人間には表現できる限界もあるだろうと、あまり好んで観る方でもなかったんです、実は。

(そのわりにテニミュは友達からDVD貸してもらって「お~こんな感じになるのかぁ~」程度には見てたんですけど笑)


そんな私、就活嫌になってやけくそで養成所の体験レッスンに行ったことがありまして(笑)

その時に高校の時とは全然違った「全力で芝居に打ち込めた」って感じになったんですね。

「あぁ、これが自分がやりたいことだ。自分がいたい場所だ」って強く思った、その気持ちを再び思い出させてくれたのが、舞台 刀剣乱舞の初演を観た時でした。


初演から悲伝までのパンフレット。

(下段の左と真ん中にあるジョ伝は1冊ですが「序伝」と「如伝」にタイトルが分かれているので一応別物というかたちで入れてます)

幸運なことに、シリーズ作品は外伝の小田原公演を除きすべてその現場で観劇しています。

自らすすんで観る感じでもなかった2.5次元のお芝居も楽しいなって思うようになったし、なによりも劇場で観るたびに、役者さんたちの生命力溢れるお芝居に心が揺さぶられました。


観る人たちをのみ込んで心を動かす芝居が出来る「若手」と呼ばれる、自分と同い年くらいの役者さんたちがとにかくすごい。

観客の心がすり減るということは、役者が命を削って毎公演臨んでいるということ。

キャラが自分自身と同化するレベルまで落とし込んでいるはずだから、役者自身の消耗も激しかったと思います。

それにきっとここに至るまで表に見せない悩みや壁があって、それを乗り越えてこその、あの最高のお芝居だったのかと思うと彼らを尊敬してやまないんですね。


よく、「演じるのは自分だけど、舞台上で“自分”であってはいけない。その作品・舞台に存在するのはそのキャラクターでなければいけない」と言われたのですが、本当にその通りで。

それをより忠実にしなければいけない2.5次元の舞台は本当に大変なんだろうなと思います。


あとどうしても役者って「経験」なので、人生経験だったり、そもそもの場数だったりがお芝居にも出やすいし、逆にそういった経験を積み重ねたからこそ出せる芝居とかもあったりするんですよね。

(先生方に「とにかく人生を豊かにして、何でも経験しなさい」と言われるのはこういうこと)


若手って若いからこそ出せるエネルギッシュさとか、新鮮さとかあって、それも1つの魅力なんですけど、刀剣乱舞については題材が題材なだけに結構求められるものも大きいと思うんです。

それをちゃんと観客の心に届く芝居が出来ている彼らに一番の拍手を送りたい。

もうとてつもなく上から目線なんだけど、経験者の端くれとして、同じ年代(またはちょっと上・ちょっと下)の人たちがあれだけの芝居が出来ることが本当にすごいと思うんです。


そんな素敵な役者さん方と、それを裏から支えるスタッフの皆さんあってこその舞台なわけで。

役者が板の上に立っただけじゃ舞台は出来ないんですよね。

照明から音響、舞台美術、衣装、メイクと本当に本当に多くの方が関わって1つの作品が出来上がる。

それも演劇の醍醐味だよなぁと思います。

裏方は本当にそれぞれの技術のプロを集めた集団ですからね。

すごい役者さん方とすごいスタッフさんが、ものすごい熱量で作り上げた作品だからこそ、これだけ多くの人たちの心に届くものになったのだと思います。




舞台 刀剣乱舞に関わった全ての皆様に大きな感謝を!

そしてまたいつぞや巡り合う時がくる日を願って…













大千穐楽だけ演出変えたってことはものすご~~~~~~~~~く続きを期待しちゃってますよ!!!!笑


(そして本当は各キャラ、各キャストに全部コメント書いてたんですけど、それはまぁ機会があれば…笑)

ひといろ

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